温度管理はただ温度計を設置して目視をすれば良いというわけではなく、目的に合わせて具体的な環境の構築や運用方針の決定を行うことが必要です。一般家庭における温度の確認程度なら温度計の目視でも構いませんが、本格的に温度管理を考えるのであれば、IoTに対応する温度計と空調家電を連動させるべきです。温度変化に合わせてON、OFFができるIoT対応の温度計は、エアコンなどの空調家電の標準機能よりも、きめ細かく温度に合わせた制御をすることができます。例えば一定の温度以上で冷房をON、逆に一定以下に下がったらOFFといった設定ができますが、IoT対応の温度計ならエアコン室内機以外の場所の温度を測定してON、OFFをすることが可能です。
温度管理は対象が人間や動物なのか、それとも食品や医薬品といったものなのかによって、整備する環境や運用方法が違ってきます。人間や動物は自ら発熱するので、室内の特定のポイントの温度に合わせて空調家電の電源をON、OFFするのでは不十分です。やはり体感温度は人それぞれ異なりますし、部屋のどこにいるかによっても体感は違ってくるので、単純な電源の入り切りでは不満を抱きがちです。ポイントとなるのは室内の温度を可能な限り一定に保つように断熱性や気密性を高めること、センサーを多点に配置して連動させたり、外気温なども判定の条件基準に加えるのがおすすめです。
その点、発熱しない食品や医薬品は温度管理しやすく、冷蔵庫のような断熱性と気密性を併せ持つ入れ物が活用できるので、運用方法さえ間違えなければ一定の温度が維持しやすいといえます。
