温度管理の基本は目標と温度範囲の設定で、何度を保つかを明確にすることと、許容される変化の範囲を設けることがポイントとなります。また温度管理をするやり方も重要ですし、万が一範囲を外れた場合にどうするかについても決める必要があります。温度管理のやり方は例えば冷蔵庫や冷凍庫のような設備を用意したり、空調を使って目標温度を目指すといった方法が考えられます。温度変化が許されないケースにおいては、しっかりと断熱されている気密性の高い容器を用意して、厳格なコントロールによる管理が必要になります。

加えて温度は常にリアルタイムでモニタリングを行い、温度範囲を外れたら警告を発したり、メールなどで遠隔にいる人に伝えるといった方法で状況を伝えることも検討するべきです。温度管理は衛生を目的としているのであれば、厳格かつ衛生面に関しても並行して同時に取り組むことが必要です。温度上昇によって雑菌が増殖して衛生状態が悪化する可能性がある場合は、1℃の温度上昇にも油断はできないことになります。当然ですが、いくら厳格に温度管理をしても元の衛生状態に問題があると意味がないので、保管や管理をするもの自体の状態も十分に管理することが求められます。

結局のところ温度の維持、コントロールは環境をコントロールすることに他なりませんが、オープンな環境をコントロールするのは非現実的です。閉じられた閉鎖的な環境で、更に空間が小さいほど管理しやすいですから、可能な限り必要最小限の大きさ、広さの中でコントロールを目指すのが正解です。